
※動画:スマホを掲げた観客の頭越しに撮られた16秒ほどの映像。滑走路の向こう側を、濃い青緑の大きな飛行艇が機首をわずかに上げた姿勢で低く横切っていく。その真下では赤い大型の消防車が滑走路上を走っていて、機体と消防車がほぼ横に並んだまま、いっしょに画面を流れていく。背景は連なった山、字幕もナレーションもなし。元の投稿タイトルは「日本の海軍のUS-2 対 消防車。たぶん世界一遅い飛行機だと思う」で、説明文には「US-2は一般に新明和工業のShinMaywa US-2を指し、海上自衛隊が捜索救難や消火任務に使っている大型のSTOL(短距離離着陸)飛行艇」と添えられている
Japanese Navy US-2 vs fire truck. One of the slowest airplane I assume
Redditからの受け売りだけど、この機体はできるだけ遅く飛べるように設計されてるらしい。水面にできるだけ柔らかく降りるためだ。しかも5基目のエンジンを積んでいて、そこから圧縮した空気を主翼の上面に吹き出して揚力を作り、低い速度でも操縦が利くようにしてあるんだと
※訳注:このコメントには別の人から英語版Wikipediaの「Blown flap(吹き出しフラップ)」の項がリンクで貼られている。仕組みの説明はいずれもコメント主たちのもの。
よくできた仕掛けだよ。ただし着陸で出力を絞りきった瞬間、その分の揚力がごっそり抜ける。おかげで接地はドスンと硬くなるけど、進入速度も着陸に使う距離もかなり短くできる、というのがこの手の機体だ
つまりヨットの上からブロワーで自分の帆に風を当ててるようなもの?
※訳注:「帆船に乗った本人が送風機で自分の帆に風を吹きつけて進もうとする」は、英語圏で定番の物理ジョーク。自分で作った風で自分は進まないだろう、という突っ込みネタとして使われる。
失速速度がとにかく遅い、というのは場面によっては立派な武器なんだよ。速けりゃ偉いってものじゃない
※訳注:失速速度は「これ以上遅くしたら翼が揚力を保てなくなる」下限の速度を指す航空用語。このスレッドではこの数値をめぐる話が何度も出てくる。
離陸のほうもとんでもなく短いぞ。これ見てくれ
does very short takeoffs
翼面荷重がよほど低いんだろうな。だからあそこまで失速速度を落とせる
※訳注:翼面荷重は、翼の面積に対して機体がどれだけ重いかを表す値。軽いほど低速で浮いていられるとされ、コメント欄でも「遅く飛べる理由」としてよく挙がる。
あいつの失速速度、荷を積んだツバメと同じくらいなんじゃないか
※訳注:「荷を積んだツバメ」は映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』の有名なやり取りが元ネタ。橋の番人が旅人に「ツバメが荷を積んで飛ぶときの速度は?」と無茶な質問をする場面で、次のコメントもその続きになっている。
アフリカツバメか? それともヨーロッパツバメか?
I don't know...
これ目の錯覚? それともAI? あんなデカい機体があの速さで飛んでるのが信じられないんだが
フラップは下げきり、機首は上げ。吹き流しがどこにも映ってないから断言はできないけど、向かい風の中を飛んでるほうに賭けるね。腹から落ちない範囲でできる限り速度を殺しにいってる
※訳注:吹き流し(windsock)は飛行場の脇に立っている、風向きと風の強さを示す筒状の布。これが映っていれば風の向きが一発で分かる、という話。
最初の数秒、画面のいちばん左下にいる髪の長い女性を見てみろ。あの髪のなびき方からして、機体には向かい風が当たってると思う
世界一遅い、はさすがに言いすぎ。US-2の失速速度は49ノット、時速でいえば90kmほどで、確かに遅いほうではある。でも本気の短距離離着陸競技機になると失速速度17〜26ノット、つまり時速32〜48kmで、離陸も着陸も滑走30フィート未満だ。バルディーズの記録は9.5フィート、2.89mで浮いている
※訳注:ノットは船と航空で使う速度の単位で、1ノット=約1.85km/h。「バルディーズ」は米アラスカ州の町の名前で、コメント主はそこで行われている短距離離着陸の競技会の記録として挙げている。
燃費が悪そうって言われてるけど、逆だぞ。あの速さで浮き続けるほうがよっぽどパワーを食うんだ
艇首のまわりにも空気を通すダクトがあって、水から受ける抵抗を減らしてるらしい。今ハセガワの1/72を作ろうとして調べてるんだけど、キットは初期型なんだよな。そこを自分で直さないといけない
速く飛ぶのは簡単なんだよ。速度さえ出てればレンガだって空力的に飛ぶ。難しいのは遅く飛ぶほうだ……そっちは芸術
元スレ: https://imgur.com/gallery/wyA97Kx

コメント一覧 (9)
こういう実務が出来ないものと比較するやつってどこにでも出るんだな。プロペラと羽が付くんならペニープレーでも出して来いよと思う
何をしみじみ行っとるんや
海面の漂流者を目視で探すには速度が遅い方が都合がいい
短距離離陸も場所を選ばないので好都合
いや車輪がついてて陸上からでも離着陸できる飛行艇は別に珍しくないから。
カナダとかで使われてる消防飛行艇や、中国のAG-600 とかも地上からの離着陸も可能だし。